毎日の仕事の中で影響を与える方法を探す
イエール大学の組織行動学教授エイミー・レズネフスキー氏とその同僚は、米国のある主要大学病院の用務員を対象に、仕事に関する意識調査を実施しました。その結果、調査対象者は、病院の掃除だけが自分の仕事とは考えていないことがわかりました。 調査対象者の多くが、患者やその家族を安心させるためにできる限りのことを行い、患者のケアを通して医療専門スタッフを支援することが自分の仕事だと考えていました。 彼らは患者と冗談を言い合ったり、看護師が点滴の針を入れやすいように患者を落ち着かせたり、ときには患者と踊ったりします。病院のあちこちで患者家族の道案内をすることもあります。それが毎朝ベッドから起き出すモチベーションとなり、彼らの働きがいを生み、病院スタッフとの良好な関係づくりに役立っているのです。彼らはポジティブな影響を与えることを仕事と考えています。 職務記述書に記載のないことで、あなたが実際にしていることは何ですか？ ポジティブな影響を与えるどんなことをしていますか？どんなことができますか？ たとえば、あなたは後輩を導くメンターになれます。新しい人材を上司に紹介したり、自分の組織にスカウトしてもよいでしょう。新しいアイデアを奨励することもできます。必要な変革の旗振り役になるのはどうでしょうか。まわりに付加価値を提供する方法が他にないか、自分に問いかけてください。 それは、あなたの職務記述書に書かれていないことかもしれません。
清掃員でも意識を高く持って自分の仕事にあたっている人は、病院での役割、影響は多大なものに。より良い空間を患者に提供するために誇りを持って仕事をしている人がいるっていいですよね。俺なんか清掃員なんで、と腐らずに自分の立場でできる最大限の仕事をする彼らの行動には感服する。
「勇気を与える者」は自信と希望を与える
同僚や友人のグループに勇気を与える者がいれば、これほど幸運なことはありません。勇気を与える者は優れた上司にもなります。 勇気を与える者は言葉や行動を通してあなたを支え、自信と希望を与えます。あなたを鼓舞してやる気にさせます。 もしかすると、あなたの両親や恩師も勇気を与える者だったかもしれません。
勇気を与える者は、自分一人では得られないプラスアルファの勇気を与えてあなたを支えます。リスクをとることやキャリアアップを目指すことを応援してくれます。最も説得力のある勇気を与える者は、自分自身もリスクをとった経験がある人です。
勇気を与える者のように見えて、実はあなたのやる気をくじいている人には注意してください。その人たちは、あなたに現状にとどまるよう促します。また、とったリスクによってあなたが試練に直面した途端に姿を消す、勇気を与える者 もどき もいます。
私のよき友人であるトム・ペダーセンは、一流の勇気を与える者です。彼は日本に来てからずっと、私を励ましてくれています。教職を去る決断をしたとき、私を勇気づけ、応援してくれたのはトムでした。
教職のキャリアが終わりに近づいたころ、東南アジアをめぐる旅から戻った私は、これからは執筆に力を入れ、同時にアートギャラリーをオープンするつもりだとトムに話しました。ギャラリー経営未経験の私に、トムは「ぜひやってみるといい。僕に手伝えることは何でもするから」と言ってくれました。
仕事や暮らしのなかで、勇気を与える者とみなされる基準をいくつか挙げます。
勇気を与える者
■ 人の考えに熱心に耳を傾ける
■ 新しいことに挑戦しようとする人を応援する
■ きわめて前向きに仕事に取り組む
新しいことに挑戦する人を応援すること。僕はTwitterで回ってくる読書垢はじめましたというツイートをリツイートといいねするようにしている。これから読書を本格的に始めようとする人を少しばかり応援できるかなといった考えからだ。読了ツイートが誰にもシェアされず読書のモチベーションが下がるとかいう人もいるかもしれないが、ぜひそこは我慢して続けてほしい。長く続けていると毎回いいねやリツイートしてくれる人が何人か現れるはず。そうすればやる気もアップしますよね。自分がそうされて嬉しいのだから、相手にもそうしてあげること。他人にも影響を与える人でいたいですよね。
周りにいい影響を与える人がうまくいく。そう信じて他人に何らかのものを与えていきましょう。与えることを惜しまなければ必ず自分にも返ってきます。
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