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会社勤めが安心安全ではなくなっているこの世の中で、信頼できるのは自分だけ。個々の能力をどこに行っても通用するところまで鍛え上げるプロデュース術。個人ブランド構築の鉄則がここに。

届けるべき相手に、いかにして届けるか

[ニーズ][ロジック][オリジナリティ]を踏まえ、受け手目線の体系立ったコンテンツをつくりあげました。しかし、それが世の中に知られないまま消えていっては意味がありません。商品のマーケティングと同じことです。せっかく高性能な新商品を開発しても、それが誰も来ない店にしか置かれなかったら、誰もその商品の存在すら気がつかないでしょう。そこで必要なプロセスが[プロモーション] です。「いい製品をつくったので、みんな気づいてくれるだろう」「ニーズに合ったものを企画したのだから、放っておいても売れるはず」などと私たちはついつい考えがちです。しかし、これだけ世の中に情報が増え、競合するライバルも多くなってくるなかで、そのような受け身のスタンスでは限界があります。あなたという商品を、届けたい相手に届かせようと思ったら、プロモーションは不可欠です。自分をPRするのが苦手という人もいるでしょう。しかし、苦手だからといって避けて通ることはできません。プロモーションに関する本も多く出ていますし、それらを読めば具体的なやり方は書いてあります。

自分の持っているスキルをどうアピールしてどうやって届けるか?プロモーションがうまく機能していなければあなたのスキルは誰にも届かずにお金に変わることはありません。しかし少しこれができているだけで自分よりも低スキルなのに稼いでいる人を見たことがありませんか?プロモーションスキルを磨いて取りこぼしの無いようにPRしたいですよね。スキルをお金に変えて初めて評価されたと考える癖をつけねば。

第三者視点から見出された『レバレッジ・リーディング』

私も最初は、自分のどの部分が強みになるのか、まったく分かりませんでした。それがあるとき、私のプロフィールに書かれていた「年間400冊のビジネス書を読んでいる」という部分に、東洋経済新報社の佐藤敬さんが目をとめたのです。「一体どうやって読んでいるのか?ぜひ教えてほしい」と彼に言われてはじめて、自分の読書術が人に興味を持ってもらえることに気づきました。 それまでは、本を多読してそこから効率的に情報を取得し、ビジネスに役立たせるなんて当たり前のことで、あえて人に教えることではないと思っていました。しかしそれが『レバレッジ・リーディング』というデビュー作になって、結果的に 17 万部のベストセラーになりました。 このように、 自分が強みだと思っている部分は人に興味を持ってもらえず、自分では当たり前と思っていたことが面白がられる というのは、ビジネス書の世界ではよく聞く話です。 私のように、編集者や雑誌記者など目利き力のあるメディアの人に話してみるのも、第三者視点で自分の強みを見出すひとつの方法です。そこで何の興味も持ってもらえなかったら、それは自分にまだ何かが足りないということです。

人の目に止まるほどのスキルを身につけようと思ったらかなりの努力が必要。しかし、著者のように長年かけて当たり前となってきた多読が世間の人々にとって関心事であることを気付かせてくれたのは編集者。こうした人々の目に触れなければこのベストセラーは生まれなかった。何気なく書かれたプロフィールにも自己PRを忘れず盛り込んでいたことによってことが進み仕事につながる好例です。

一過性の成功体験を、再現性のあるスキルに変えて

最初は「たまたま」でも、「自分ががんばったから」でもかまいません。問題はそこに法則を見出して、誰でも、いつでもできるスキルとして定着できるかどうかです。再現性のあるスキルになるということは、すなわち「人の役に立つ」ということです。それは、あなたのブランドになり、信用(クレディビリティ)につながります。二度とできないことを100個並べても、それでは自己満足にすぎません。 再現性を伴うことで、あなたのスキルは初めて市場価値を持つのです。再現性が重要ということがお分かりいただけたでしょうか。ですから、「うまくいったこと」と同時に、「どうやったらうまくいったのか?」も、合わせて書き出していってください。

たまたまうまく行ったという経験を自分自身で再点検し再現性のあるものに変えていく作業をひたすら行う。それを発信するだけでもあなたのスキルは認知されます。あなたのたまたまうまく行った経験が他の人にとってつまずいた場所ならそれを発信してみましょう。ブログなどに順を追ってまとめれば知恵袋的な役割を果たし定期的にPVを稼ぐコンテンツとなります。

自分をプロデュースする能力はこれから必須です。頼れるのは自分だけとなった時ものをいうのがプロモーションスキル。成功体験に再現性を持たせて発信すれば優良コンテンツに!!『レバレッジ・リーディング』の著者が語る自分プロデュース術。