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人事のエキスパートがみる会社にいても、転職や独立しても成功する人の共通点とは?それを洗い出し、徹底的に教えます。出世するにはどのような視点、スキルが必要か?あなたの疑問に答えます。

これから役立つ人事評価の基準

変化しつつある人事評価において今後重視されるキーワードを3つ挙げたいと思います。1つ目は「新たな事業をゼロから創り上げた実績」です。これからの時代、既存のビジネスを継続しているだけでは右肩下がりになる可能性が高いため、まったく新しいビジネス(事業)を発想し生み出す力があらゆる企業で求められてきています。「会社の中で新しい企画を提案、実行して売上拡大につなげた」「新規事業ないしは新会社を立ち上げた」といった実績は高い人事評価を得ることでしょう。2つ目は「赤字を立て直した実績」です。赤字部門にテコ入れして黒字に転換したり、出向先の赤字会社を建て直したりといった「マイナスをプラスに転換させる能力」は、そうした仕事を任されること自体が評価されている証であるともいえるでしょう。3つ目は「海外への展開実績」です。日本企業がこれから成長していくためには、積極的に海外に出ていくことは避けて通れません。実際に海外との取引を開拓・拡大したり、あるいは現地に行って事務所を立ち上げたりといった実績を持つ人材は、企業にとっても手放したくない人材になることは間違いないでしょう。以上3つに共通することは、いずれもこれまで一般的なビジネスパーソンには要求されることの少なかった難易度の高い仕事だということです。裏返せばこうした仕事はリスクも高く、ある意味あまり関わりたくない領域だと考えられてきました。しかしながら今後はこうした仕事がむしろ評価を高めるチャンスになってくるでしょう。たしかに難易度は高いのですが、成功すれば強力なキャリア(経験)になりますし、仮に失敗したとしてもチャレンジしたこと自体が評価されるようになってくると思われます。

赤字や業績低迷からの脱却や新規事業の開拓、海外展開の経験。転職時に有利となるこの三要素、満たしている人は意外と少ないのではないだろうか。逆に言えばこの経験を積んでおけば食いっぱぐれはないということ。社内でこうした業務に就く機会があったら積極的に行動して経験を積みましょう。失敗してもその経験はいきてきますし、成功すればきらりと光るキャリアとなります。

それは左遷ではないのでは?

このページのテーマは「左遷」ですが、自分では「左遷された」と思っていても実は会社(上司)としてはまったくそのつもりはなかった、というケースは現実には少なくありません。特に 20 ~ 30 代の若い世代の場合には、経験を積ませるために他の部署や支店・支社に異動させることは珍しくないといえます。たとえば本店勤務から地方にある規模の小さい支店に異動になると、つい本人は左遷されたと思いこみ、「あの時の失敗が左遷の原因か」などと落ち込んでしまいがちです。しかしながらよく確認してみると、会社としては「将来に期待しているからこそ、まだ若いが地方の重要なポジションを経験させよう」という前向きな人事異動であったということもあります。 20 ~ 30 代のうちは自分の希望と異なる配属になったとしても、まだまだ経験したことのない仕事が数多くあると考えられます。ですから、若い頃の人事異動はあまり気にしすぎないようにしましょう。

若い頃は規模の小さい店舗に配属されたり地方に飛ばされたり経験を積ませるためにあらゆる異動が伴います。なので若いうちはこれって左遷?と悲観的にならず与えられた仕事に邁進するべき。そこで成果を挙げればいいわけです。

最低でも3年間

どんな仕事であれ、そこで3年間みっちりと集中して取り組めば、かなりの知識と経験が身につくと考えられます。最近では新卒で入社してすぐに会社を辞める若者が増えてきていますが、どんな職場であれ、必ず学ぶことが多くあります。たとえ「この仕事は自分に合わない」と感じたとしても、最初の3年間は石にかじりついてでも辞めずに仕事に専念すべきだと私は考えます。このように「3年間」という期間を区切って、目標、すなわち行動計画を立てることは、おおいに意味があります。3年間の目標は、「 26 将来の夢や自分のゴールを具体的に持っているか」で立てた年代ごとの目標をブレイクダウンして考えるのが基本です。たとえば、「 20 代では実務経験を積みたい」という年代における大きな目標を立てた場合、3年間の目標では「売上を今の 50%増にする」「社費留学に申し込んで海外でMBAをとる」といったより具体的な計画に落とし込んでいきます。次に、仕事以外の面でも同様に、「マラソン大会に出て4時間以内で完走する」「結婚に向けて300万円貯金する」といった計画を立てていきます。この際「売上 50%増」「300万円貯金」のように数字を入れると、より具体性が増して実現しやすくなるでしょう。「ギターをある程度弾けるようになる」といったようになかなか数字では落とし込めない内容であっても、この場合なら、たとえば「会社の忘年会で1曲披露できる程度」など〝ある程度〟の内容を具体化しておくことが大切です。3年という期間は、ともすればあっという間に過ぎていってしまう期間でもありますが、目標を立てて頑張れば、物事を成し遂げるための十分な期間であるともいえましょう。

一通りのオペレーションを体得するまでの期間として3年間は腰を据えて頑張ってみることが大事だというが、職場がブラック体質だと分かったときやストレスがかかりすぎているなと感じたら思いきて辞めるべき。我慢し続けると精神衛生上も良くないし、体に支障をきたす場合だってあります。体が資本ということです。

出世する人に必要な資質やスキルをレクチャー、転職や社内で昇進を狙う人にとって有効なこととは何かを教えてくれる書籍。