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人生は好調と不調の循環。だから、それを愉しもう―本書は、起伏ある人生をつらいものと考えるのではなく、“だから面白い”とプラスに考え、行動できる人間になるためのヒント集。「落ち込んだら何か一ついいことをしろ」「下心のあるつきあいはするな」「仕事一筋でも視野は広がる」など、壁にぶつかったときや新たな一歩を踏み出すときなど、励ましや戒めとなるアドバイス満載の一冊である。

仕事があるから遊びは愉しい

時間はたっぷりある。だが、その時間は遊びにしか使ってはいけない。もし、こういった環境におかれたら、人はどんな気持ちになるのだろうか。遊ぶことがどんなに「つらいこと」か思い知るに違いない。このことを日頃からいやというほど味わわされている人々がいる。それは貴族階級の人たちである。 「金持ちの有閑階級は、大部分、骨折り仕事をしなくてもいい代償として、いいようのない退屈に苦しんでいる。ときには、アフリカで猛獣狩りをしたり、飛行機で世界一周したりして、気晴らしをするかも知れないが、そういった息抜きの機会は限られている。青年時代を過ぎた後では、なおさらそうだ」 「もっと知的な金持ちの男たちは、まるで貧乏であるかのようにあくせく働き、一方、金持ちの女たちは、たいていは、地を揺るがすほど重大なことだと固く信じて、無数のつまらぬことでいつも忙しくしている」

時間が有り余っていると何をしていいのかわからなくなる。これは仕事を辞めてみて実感した。僕の場合、病気療養のためだがこれが自分から主体的に何かしようとしないと有り余る時間と格闘することに。僕は2度の3ヵ月間の入院を経験しているが、これもやることがなくて大変。患者同士で無駄話をしたりして暇な時間を過ごすわけだが、これが結構苦痛だ。外出許可が得られた時はやっと外の空気が吸えると小躍りしたものだ。仕事の対極にある遊び、ある程度制約がないと遊びも楽しめないものだと感じる無職でした。

正常値なんかあまり気にするな

病気は気にするとかえって悪くなる、といわれている。昔からのことわざ「病は気から」は本当だ。だとすれば、検診を受けることは心配のタネを作りはしないか、とつねづね気になっていたのだが、ようやく納得のいく答えが見つかった。聖路加国際病院理事長の日野原重明さんが以前、新聞にこうした内容を書いておられた。 「コレステロールや血糖値にしても、今は正常値より高いか低いかで病気を作ってしまっているが、正常値自体、学問の進歩もあって学会が値を変えてしまうこともありますから、あまり固執することはないのです」  氏によれば、そもそも正常値表というのがよくないのだそうだ。われわれの体はある部分が悪くても、他の部分で補って調節している。だから数値だけを見て「ダメだ」とか「安心だ」というのは間違いで、体全体から考えなくてはいけないらしい。それともう一つ重要なこと、それは健康管理に「おおよそ」の思想を持ち込むことである。食事もカロリーや栄養素に厳密にこだわることなく、「このところちょっと肉ばっかり続いたから、今日は野菜を食べよう」という程度でよい。あるお医者さんから聞いた話だが、異常なほど血圧が高くて、生きているのが不思議なくらいの人が、どういうわけか頑固に「自分は血圧が低い」と思い込んでいた。その思い込みがその人間を生かす原動力だったというのである。

僕はがん検診や人間ドックを受けたことがない。もし癌が発覚したりしたら死と向き合うのが嫌だからというのを言い訳に。病は気からというが、悪性腫瘍がもうそこら中に転移していたらサクッと死ねていいかもしれない。今は体調が良いので言えることなのかもしれないが、癌と向き合う準備ができていない証拠かもしれない。

偽ブランドだから面白い

私自身、高価な時計のコピー商品をいくつか持っている。なかでも気に入っているのはコルムという時計で、ゴルフに行くときはもっぱらこれを身に着けていく。ちゃんと買ったら五十万円はする腕時計だが、別に五十万円を身に着けなくても、私の遊び心は十分に満たされる。偽ブランドとは、本物と思わせて初めて偽物の意味がある。そのためには本物に近い価格で売るのが筋であろう。ちょっと安くするだけだから「これは安い」と思って買う。そして「しまった!」となるのだが、今の偽ブランドはケタ違いの価格で売っている。これでは「偽物ですよ」とはっきりいっているのと変わらない。本来なら、そんなものは相手にされなくて当然なのに、なぜかそれが売れるのは、みんな面白がっているからだ。それはちょうどイミテーションの首飾りをつけて社交場に出入りする貴婦人の心と似ている。偽物を身に着けていても、心が満ち足りていれば、本物を身に着けているのと変わらないのだ。

僕はブランド好きなので、一点豪華主義的にブランド物を手にすることも多い。流石に時計や何かは金額が凄すぎるので手が出ないが、財布や靴程度なら僕の財力でもなんとかハイブランドのものを手にすることができる。ブランド物のコピー品については、騙されて買わされてしまう場合もあるが、この本の著者のように知ってて買う人も一定数いるようだ。だから偽ブランドがはびこるんだなと思ったりもする。コピー品で満足なのだから良いのではという議論だが、やはりブランド側からすれば歴史を傷つけられたという点でNGだろう。

魅力ある大人になるにはどのような視点が必要か?人生を楽しむための養生訓のようなもの。あなたの人生をよりよくするためのちょっと斬新な視点もあり読んでいて面白かった。自分の意見と異なる部分も多かったがそういう生き方もあるんだと視野が広がる書籍でした。