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死に物狂いで働いて、ようやく手にした第二の人生。誰もが豊かな老後を送りたい。ところが、現役時代にがんばった人ほど、過去の栄光にしがみつき、会社の肩書や人間関係をそのまま引きずってしまう。いつまでも他人と比べて一喜一憂し、思いどおりにいかないとキレる…。そんな、みっともない老い方をしていませんか?リタイアすれば「ただの人」。60歳になったら「昔はよかった」はやめて、「素」の自分で現在を愉しもう。人生80年。「死ぬときは死ぬがよろしく候」の境地で最期を迎えるために大切にしたいこと。

過去を振り返らない

過去というのは都合よく粉飾されて現れる。思い出が美しいのはそのせいだ。現在を充実させたいなら、できるだけ過去は振り返らないにかぎる。「昔はよかった」という文句は言ってはいけないのである。どんなことにも、よい面と悪い面がある。心地よい気分に 浸りたくて思い出にふけるときは、わざわざ悪い面まで思い出そうとは思わない。しかし、思い出したくないことも、思い出してしまうことがある。そうならないためには工夫が必要になる。パリの公園のベンチに座って、いまは亡き奥さんの思い出に浸る老人がいた。いつも同じ場所でそうしているのだ。どうして自分の家ではないのか。そのほうが過ごした時間は多いはずだし、思い出も詰まっているだろう。彼がそうしないのは、心地よい思い出のためには、その場所でなければならないのではないか。誰でもよい思い出をもっているから、思い出すことがあってもいい。だが、現状否定の気持ちが強いときに思い出すことは、「飾られている」ことを知っておいたほうがいい。そうでないと、記憶がどんどん 歪められていく。

歳をとってくると学生時代は良かったなとか過去を振り返って物思いにふけることが多くなるような気がします。今がうまくいっていないからかもしれませんが、過去というのは都合よく粉飾されるものというのには同感。思いではいつでも美しいものです。過去は粉飾されるものという意識を持って振り返らないことが良い老い方というものだ。

格差問題

格差の広がりが問題にされている。格差とは「不公平」ということだ。「不公平は正さなければならない」と言えば、誰もが賛成するだろう。だが、世の中は不公平なのが現実だ。では、人びとは不公平が嫌いなのか。違うと思う。嫌いなのは、自分が不当に扱われる不公平だ。自分が得する不公平なら、たいていの人は文句を言わない。近年、正規、非正規とか所得格差とか、格差の広がりが問題にされながら、なかなか解決へ向かわないのは、こういう事情があるからである。格差が気になるのは、比べるからだ。いまの社会は〝比べっこ社会〟で、何でも比べてランキングにする。以前からおかしいと思っているのは、タレントの好感度ランキング。「好きなタレント」で上位にいく人が、「嫌いなタレント」でも上位にいくことがよくある。これはいったい何なのか。ランキングの値打ちがないということだ。こんな意味がないことなど、やめたほうがいい。

最近本当に格差についてああだこうだいう人が多い。僕もその一人だが、完全に公平な社会というのは資本主義ではあり得ないと諦めましょう。自分が不当に扱われていると思うと怒りがこみ上げてくる気持ちもわかりますが、それは詮無いこと。他人と比べて自分はどうかと考えるより自分視点で、過去の自分と比べて今の自分はどうかと考えることで多少気持ちがおさまります。

「投資よりも現金」

「投資よりも現金」である。もし現金が足りないのなら、足りないなりの生活設計をするしかない。まったくお金のない人は否応なくそうしているが、少し余裕がある人は手持ち資金を活用して増やそうとする。  だが、それが通用しなくなりつつあることを自覚する必要がある。これからの時代は、お金でお金を増やすという発想にこだわらないで、いまある現金を大切にし、少しでも地道に稼ぐことを考えるべきだ。

老後の資金を投資に回して退職金を目減りさせてしまう高齢者が多い。証券会社や各種金融機関はこぞってあなたの貯蓄を狙ってきます。インディックス系の投資なら利幅は小さいがリスクも小さいのでとか、ラップファンドでこちらにお任せしていただければあなたの貯蓄を増やしますなどと甘い言葉をかけてくるわけだが、証券会社や金融機関はあなたの貯蓄を投資に回した時の手数料で利益を上げているので、もし株や金融商品が値下がりしたとしても損害がありません。そのことを頭に入れるとリスクを取ったのは自分だけで値下がりしても問題ない証券会社や金融機関はのうのうと暮らしていけるわけです。最近では企業への融資がうまくいっていないこともあり、個人の資産を狙った勧誘が多いようです。僕の父親も例に漏れず、定年退職して退職金が入ってすぐに銀行や証券会社など多くの金融機関からの勧誘がありました。

みっともない老い方をしないための60歳からの教科書。世間で疎まれる年寄りにならないように意識をかえていきましょう。最近では人生100年と言われている時代ですので、60歳といっても、まだまだ現役世代といった印象もあります。テレビを見ていても元気な年寄りが増えています。まだ枯れないための老い方戦略がここに!