book01462
「食わず嫌い」という言葉がある。食べてみなければ美味しいかどうかわからないのに、食べる前からまずいと決めてしまい、食べようとしない。同じように、食べ物に限らず、「行動できない人」というのがいる。何かをする前から「バカらしい」「やることにどんな意味があるのか」「くだらない」といい、自分の行動を制限してしまう。なぜ、行動を制限してしまうのか。その奥底にある本当の理由は何か?本書では、「行動できない人」の心理を解明し、新しい自分になるにはどうしたらいいか、その方法を説く。「面白いから練習するのではない。練習するから面白くなるのだ」「人間のエネルギーは使わないと衰弱する」「自分を主張することで、いい関係が保てる」など、行動することに躊躇する人へ、新たな視点を示してくれる。「毎日がつまらない」「自分に自信が持てない」「あるがままに生きられない」という人に、きっとヒントを与えてくれる一冊。

面白いから練習するのではない。練習するから面白いのだ。

勝つためには、どんな苦しさや困難にも耐え、それを克服する努力をする。むしろ苦しさに耐えることに喜びや満足感を持っている。苦しさに耐える喜びというとまるでマゾヒズムみたいであるが、ここでいっているのは決してそうではないと僕は思う。要するに、練習しているうちに自分自身が変化してきて、困難がただ困難だけではなくなり、喜びにもなってきたということなのである。練習しているうちに、面白さが出てくるということであって、面白いから練習するというのではない。もちろんそういうこともあるが、それだけではないということである。 一つのことに打ち込む行動傾向を持ち、これが日常生活にも練習にも示され、他の人よりも少しでも多く練習しようとする態度があり、自己に対してきわめてきびしい。これも初めから面白くて何かに打ち込んでいくというより、やっているうちに面白くなって打ち込むようになる、ということであろう。まず何かをやらねば打ち込むものも出てこない。何かをやっているうちに、そのことに打ち込むようになっていくのである。何かをやっているうちに興味がさらに湧いてきたり、興味の焦点が変ってきたりする。 苦しい練習に耐え、それを実行し続けたことから強い自己信頼感や自信を身につけている。ある人は、自信というよりもむしろ信念にまでなっている。何もしないで自信を持とうとしても、それは無理な話である。自信というのは何かをやったあとの結果として出てくるものである。自信があるから何かをやるのではなく、何かをやるから自信がついてくるのである。

人は練習して、または成功体験を重ねて成長し、それが自信となる。自信というものは練習をしてた結果得られるご褒美のようなもの。多くの練習を積めば、練習まえよりコツを掴んでくるし、成功体験も積み上がっていくだろう。

失敗を恐れるから失敗する

人間というのは不安でいると、自分の弱点の犠牲になりがちである。あるテニスの選手が、自分は強力なサーブを打てないと悩んでいる。すると自分のボレーのいい才能をいかそうとはしない。すべてのすぐれたテニスプレーヤーが強力なサーブを打てるわけではないのに。完全主義者は、自分に適したこと、自分にふさわしいこと、をやろうとするのではなく、他人を基準にしてものごとを考える。完全主義者は心理的にこわくて失敗できないから完全であろうとするのである。不安から成功を望んでいるだけに、失敗するとすぐに落胆してしまう。

スポーツ選手はイメージトレーニングを取り入れたりする。それは、不安からの一連の失敗にいたるまでの悪い連鎖を断ち切るため。怖くて失敗できないといった不安な要素をイメージで塗り替えるわけだ。

「不幸」は事実の解釈によって生み出される

少しおかしな質問になるが、一億円であなたの目を売ってくれ、という人があらわれたら、あなたは自分の目を売るかどうか、一千万円で自分の耳を売るかどうか、自分の体のいろいろなところを考えてみてほしい。もし自分が貧乏だとか、バイクが買えないとか、バカバカしいことでグチをこぼしている人がいたら、自分の目をいくらなら売るかどうか考えてみてほしい。自分の今いっている不平とか不服とかが、どれほど甘やかされた発言であるかに気がつくのではないだろうか。もし自分にお金のないことに不服な人がいれば、自分はまだ精神的には“〝 おむつ”〟 がとれていないのだということをハッキリと自覚すべきだ。ステレオがほしいのに買えないということにもし不服な人がいたら、街でおむつを買ってきて、自分の机の上にでもおいておくことだ。人間は事実によって不服になるのではない。事実をどう解釈するかということによって幸福になったり不幸になったりするのである。

一億円であなたの目を売ってくれなんて言われれもそれはちょっとという人が多いのではなかろうか、いくら大金を積まれても、視力を失う損失はお金がない事実よりもきついものがあると判断するからだ。事実の解釈で幸福になったり不幸になったりを繰り返すのが人間なのだ。

「行動できない人」の心理状態はどのようなものか、「自信は行動することでついてくる」という側面から徹底解説。読み終わる頃には、行動できない理由をいろいろつけていた自分が少しポジティブに!