book01004
私たちはいま、AIにより既存のビジネスが破壊される一方で、「人生100年時代」と言われるほどに寿命が延びる時代を生きています。会社が10年後に残っている保証はないし、あったとしても、一生同じ会社に勤める人はきっと激レアな存在になるはずです。これからは、誰もが一度は、転職やフリーランスを経験するようになるでしょう。本書は、そうした新時代にあわせてまとめられた、あらゆるチーム・どんな職場でも使える、自由に生きるための超実践的な仕事術です。

今起きている3つの大きな変化

好きなところに住んで、気の合う仲間とゲームをつくって、それを地球の反対側の人に届ける。インターネットを活用することで、十分にビジネスが成り立っているのです。しかし、日本にいて日本の会社の方々と仕事をし、話をすると、こうした働き方は自分とは無縁と思っている人がまだまだ多いようです。むしろ、好きでもない職場で働き、その現状を変えられないと思っている人が多いのが現実です。 もちろん、終身雇用の崩壊や働き方改革が叫ばれるような時代の変化を、「知識として」知っている人は少なくありません。しかし、それで「自分はどうしよう」と考え、生き方や働き方を変えている人となると、本当に少ない。 実際、会社が社員に将来を保証することは、どんどん難しくなってきています。にもかかわらず、 会社は人事制度や教育システムを変えることができず、旧来の価値観を若者に刷りこもうとしている。

だんだん浸透しつつあるフリーランスという生き方。今までなら大企業のプロジェクトの一部とも言えるものを切り離して起業したりと働き方は多様を極める。しかし、このような働き方はまだまだマイナーで、多くの人はサラリーマンとして企業に雇用される働き方を選んでいる実情。ベンチャー企業とか夢があっていいが、ほとんどのスタートアップは起業後、数年でプロダクトが売れずに資金難に陥り廃業という道にまっしぐら。相当斬新で収益を見込めるアイデアでなければ生き残っていくのは難しい。

圧倒的に効率の良い本の買い方と読み方

グーグル検索だけでは調べきれないことが出てきたときは、必ず大きな本屋に行って、目についた本を全部買うと決めています。これはぼくの実家の教えの1つで、「本はメートルで買え」と言われていました。1冊1冊ちまちま選ぶのではなく、本屋の棚の「ここからここまで全部買え」というわけです。 本が高いといっても、たかだか2000円くらいです。その中のたった1行が人生を変えてくれることだってあるわけで、そう考えると、ずいぶん安い投資です。 買ってきた本は、一字一句精読するわけではなく、 パラパラページをめくりながら、1 冊あたり3〜5分くらいでとりあえず最後まで読みます。 そんなスピードで何をしているかというと、自分が知りたいキーワードを先に押さえておけば、そのキーワードを含む文字列が勝手に目に飛びこんでくるので、それを目に焼き付けているわけです。たとえば、自分好みの異性が街中を歩いていたら、どんな人混みの中でも見分けられるという方は多いはずです。それと同じで、自分の知りたいことをあらかじめ頭の中に叩きこんでおけば、それに関する部分が自然と目に入ってきます。 もちろん、3〜5分という時間はみなさんで自由に変更してください。ぼくは慣れているので、この時間でやっているというだけです。

僕も「これはこの本からはあまり得るものがなさそうだな」と思ったら読んでいる途中から速読モードへ。自分の中でその本に期待するキーワードを含んでいる部分だけに目を通します。これで無駄な時間を読書に費やさなくて済みます。もちろん普段はちゃんと読みます。遅読といってもいい速度で。それにしても「本はメートルで買え」なんてなんと羨ましい買い方か。本に限らず、洋服やバックなんかでもこの棚のもの全部とかいってイキった買い方をしてみたいものです。

「いつでも辞められる」から最高のパフォーマンスを発揮できる

大事なのは、 会社という枠から一歩外に出たところで、自分にもこんな価値があるのだと実感すること です。それに気づくと、会社に対する依存心がなくなります。「いまの会社を辞めたら仕事ができない」という思いこみもなくなるし、会社といい距離感で対等につきあうことができるのです。 「いつでも辞められる」と思えば、会社でも、周囲の顔色ばかりうかがうのではなく、自分の思ったことを大胆に主張できるようになります。 逆説的ですが、いまいる会社で最高のパフォーマンスを発揮するためには、「いざとなったらいつでも辞める」という覚悟が必要なのです。 会社にしがみついている人には、本気で会社を変えることはできません。 いまの職場を変えられるのは、「辞める覚悟」をもって「辞めずに取り組む」人なのです。

僕は仕事を辞めて転職した際、自分のスキルが世間一般では通用しない程度のものでしかないことを知りました。転職先の風土になじめず結局退社。そういった意味では、現在の会社に在職中に転職サイトに登録して自分の市場価値をどれくらいのものか知ることは武器になると思います。もちろん僕のように起業風土がまったく異なる会社に転職すると後々困りますので、そこもしっかりリサーチしたいものです。

著者を例にとって考えるとちょっと自分とは境遇が違いすぎるな(経歴等)といった感じは否めないが、仕事に関する考え方を変えて、自分の市場価値を磨くという点からは得るものがあるのではと思う。人生100年時代、転職も視野に入れて働くのはキャリアを形成する上でも有効だと思う。もちろん今よりいい会社へ!