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はっきり言ってしまうと、自己肯定感が低いということは「損な役回りをやらされているだけ! 」ということなんです。「何をやってもうまくいかない」「長続きしない」「人から軽視されてしまう」という役回りです。残念なことに、自己肯定感が低いまま必死に努力しても、いつまでたっても「自分はダメだ!」から抜け出せないのです。

一方、自己肯定感が高い人は、「学習能力がどんどん上がる」「人目が気にならない」「周囲から尊敬される」など、いいことばかり。自己肯定感が高いと、人生は成功しやすいのです。本書は、大人気カウンセラーが、自己肯定感が高い人そして低い人の特徴を書きながら、簡単に自己肯定感を上げて「おいしい生活」ができる方法を紹介します。

努力が自己肯定感に反映されない

いつも「自分はダメだ」と、何をやっても自分が肯定できなくて「なんとかしなきゃ!」と悔し涙を流しながら努力しつづけてきました。自分がダメなりに努力をしていれば、自己肯定感が低いままでも、いつか誰かに認めてもらって、自分自身でも「これでいいのだ!」と思える日が来る、とずっと信じていました。自己肯定感が低いまま、自分を鍛えつづけていれば、いつか人からも自分自身からも認められる人間に変わるのだろう、とずっと信じていたのですが、実際には「あれ?いつまでたっても自分のことが好きになれないぞ!」となってしまいます。自己肯定感が低いから謙虚になれて、人よりも美しくなれる、と信じているのに、いつまでたっても中身は醜いままで「ちっとも変わっていない!」という現実にびっくり‥‥。

自己肯定感が低いまま努力したって何も成し遂げられません。しかも、何も成し遂げられない上に誰からも認められないで「自分はできるんだ!」という妙なプライドだけが醸成されていきます。自己肯定感の高い人ってナルシストっぽいなどという偏見を捨て自分はできるという思いを前面に押し出してみることをお勧めします。僕自身自己肯定感が低い方だったのですが、何かに熱中することでそのジャンルについては人より秀でていると感じることができるように。自分のダメなところを見つけるのが容易で、良いところを見つけるのは苦手なのが自己肯定感の低い人の特徴ですが、それはそんな役回りを与えられているだけと早く気付くべき。

恥を捨てると上達する英会話のように

その人は、英会話教師を採用する人事課にアルバイトできていた先輩(日本人)で「英語がめちゃくちゃうまい!」という特徴がありました。私と比べてどこが違うの?とよく観察していたら、その人には「恥ずかしい!」という感覚がまったくといっていいほどないんですよね。自己肯定感が高くて、自分のすべてを肯定できちゃうから「恥ずかしい」という感覚が必要なくて、堂々と喋れちゃう。

僕は会話が苦手。自分から積極的に他人と会話することはありません。SNSのようにコメントに対して返信するような、ワンテンポおいて考える時間が十分に与えられるコミュニュケーションではそれなりに返信できます。しかし、他人とのリアルな会話だと、思い通りの反応を相手がしてくれなかったり、返答が遅れて気まずい沈黙が続いたりしてうまく噛み合いません。リアルな会話はハプニングだらけで苦手。それを克服するには、恥を捨てることうまくいかなくてもポジティブにそれを捉えて、「失敗しちゃった」と軽く流せるようになると会話が怖く無くなるのだそう。会話が苦手な僕はこの会話における小さな失敗がこの世の終わりにさえ思えてしまうという特異な性質を持っています。恥ずかしがらずにできればいいのですが‥‥。

やればやるほど自己肯定感が下がる

じつは自己肯定感が低い人ほど、「意味ある仕事をして周りから認めてもらって、自己肯定感を高めよう!」とか「正しいことをやって自己肯定感を高くしよう!」ということを気づかないうちにやってしまいます。でも、じつは、それをやればやるほど「自己肯定感が下がる〜!」となってしまっているのです。

やればやるほど自己肯定感が下がる原因は高潔な人ほど嫉妬されるから。様々な状況で嫉妬によって自己肯定感が下がる現象が。

家や車など欲しいものをイメージして自己肯定感をあげる

「でも、あの職業について、3年かけてあの年収になったら、フェラーリは購入可能だと思うんだけど」と伝えたら、学生さんの目がキラキラと輝き始めます。あの職業につくには、現在の勉強時間を1日2時間からはじめて、2ヵ月で4時間に増やしていくだけで、あの大学に合格する確率がグンと上がるから、フェラーリに近づけると思うんだけど、と伝え、その日のカウンセリングは終わりました。

この学生はその後、熱心に勉強するようになったという。欲しいものを思い浮かべるだけで自己肯定感が高くなり、それまでなし得なかったことが可能になることは多々あることです。

自己肯定感が上がれば、自分の理想にぐんぐん近づける。自分を否定したり卑下しないような思考回路になれる習慣ができればシメたもの。いちいち失敗したことを無駄に振り返って自己肯定感を低くするようなことは減るでしょう。なんで自分は自己肯定感が低いのだろうと思ったら読む本。