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「人生は、ほんの小さな習慣で変えられる」ーーそう聞いたら、皆さんは信じるでしょうか?なかなか思い通りにいかない人生を変えるには、大きな決心や、派手な行動が必要だと思われがちですが、実際に毎日の生活を変えるのは「行動の変化」、つまりは習慣なのです。習慣を変えるには毎日の行動を、毎日数分で実践できるような小さな近道で入れ替えていくだけで大きな変化を生みこともできる。それが「ライフハック」です。

電話に使う時間は3分が限度

電話は、作業を中断させられる“割り込み”の中でも最悪のものです。あらゆるコミュニケーションのうち、電話ほど暴力的に時間を奪うものもありません。電話は、チャットやメールではどうにもならないやりとりを行うための最終手段として、十分な理由がある時だけに利用するべきものなのです。

かかってくる電話は一方的に時間を奪うので、そうした事態を避けるために、電話がかかってきたときは、たとえ予定が入っていなくても、「今、3分しかありませんので」と切り出してから話しましょう。電話に全く出ないという選択肢だってあります。午前中は集中して仕事がしたいので電話に出ませんと公言しておけば、相手方もそれが習慣になります。留守電を利用して「かかってくる相手を選ぶ」というのも効果的。僕は電話のみならず、メールのプッシュ通知さえうざいと思うので、常におやすみモードにしています。時間がある時にだけメールアプリで未読メールを確認するようにすれば常に時間を自分の支配下に置くことができます。

「通勤時間を見直す」ために引越しを検討する

毎日の時間を測定するようになり、24時間テンプレートも作ってみると、固定して動かすことができない時間が気になってくるものです。食事、入浴、睡眠といったものは生活のために必要なものですから、減らすことも動かすこともできません。しかし通勤時間はどうでしょうか?住んでいる場所にもよりますが、さまざまな調査によれば大都市圏での通勤にかかる時間は45分から1時間程度の人が3割近くと最も多い一方で、1時間半から2時間かかる人も中にはいます。

年間に通勤する日数が250日と考えると、片道2時間通勤の人が年間で移動にかける時間はおよそ1000時間、41.6日分に相当します。これを片道30分短縮するだけで、250時間、10.4日分の時間が自由になることに。職場の場所や家賃の問題もあるでしょうが、引越しは検討するに値すると思います。

80:20の法則を味方につける

たとえば、10ページの企画書を10日間で作っていたとしましょう。こうした書類で最も大事なのは、企画の新規性や独自性をアピールしている1〜2ページほどだったりします。すると、この1〜2ページさえ満足がゆくようにできているならば、残りの8ページは相対的に時間をかけずともよいのですから、時間の使い方もこれを反映して徹底的に不平等にするのがパレートの法則を取り入れるためのコツです。

最も重要なこの2ページを5日間かけてクオリティを上げておけば、残りの8ページは趣旨説明や資料などといった雑用なので2〜3日で済ますことができます。成果の80%を生み出す20%の部分だとわかっている重要なタスクについては必ず朝一番の、最も集中力が高まっている時間を割り当てるなどの工夫も必要。

パーキンソンの法則で「自分締め切り」を設定する

「仕事は、それに対して与えられた時間をちょうど埋めるように増えてしまう」

つまり、締め切りを2週間先にしたならちょうど2週間先に、1週間先にしたならちょうど1週間先に終わるように、私たちは仕事をしてしまう傾向にあるのです。締め切りが先にあると思うと、無意識のうちにペースを落としたり、余計な作業を付け加えたりして、ちょうど締切日に終わるようにしてしまうのです。この法則を知っていれば、これを逆手に使うことができます。現実の締め切りよりもずっと前に自分だけの締め切りを設定し、そこに向けて作業をしてゆくのです。

作業の前倒しは心のゆとりにもつながるので、おすすめ。自分締め切りをうまく活用していけば、前倒しした分自分の時間が増えるので、精神衛生上よいです。締め切りをいつもギリギリに設定している人は試しに締め切りを実際より早めに設定してみると、案外その締め切りでもいけることがわかると思います。

やらないことリストを作っておく

「やるべきこと」を整理することと同じくらい重要なのが、「やらないこと」を明確にすることです。1日の時間と集中力が有限である以上、歯を食いしばって努力しても達成できることには限界があります。むしろ「これはやらない」というものが多いほど、生産性の底上げが可能になります。

「やらないことリスト」

  • 発信者不明の電話には応じない
  • 午前はメールに応じない
  • 無関係な会議に出席しない
  • どんな席でも飲酒はしない
  • ソーシャルメディアは午後になるまで見ない
  • まとめサイトや、時間の無駄と決めたサイトは開かない

限られた時間をうまく活用して行くことを目的としたライフハックが満載。フロー情報を、必須、スキャン、スキップの3つに分流して読み飛ばしから熟読まで当てる時間を管理したり、  FeedlyやFeedbinといったRSSリーダーサービスを活用して、数多くあるサイトから発信される情報を15分ほどで記事に目を通したり。新しいものとの出会いを大切にするため、AppleMusicやSpotifyなどの定額サービスで毎週必ず新しいアーティストのアルバムを聴いてみるなど趣味の領域を広げるライフハックまで色々載ってます。1日に10万字読んで5000字アウトプットするという、ちょっとハードルが高いようなものにも挑戦してみる価値あり。