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腸が健康になると、「見た目」も改善していく。顔色も良くなり、肌に潤いがあってキメも細かく、表情も明るいし、痩せすぎてもいないし太り過ぎでもない。そんな人は、みんな年齢より若々しい。これはどういうことかというと、これら「見た目」の要素は腸の健康状態によって大きく左右されるからなのです。便秘の状態が続くと、肌荒れや吹き出物が出た経験がある方は多いのではないだろうか。このことから、腸の健康状態は「見た目」と密接に関わりあっているのです。

見た目は腸から

これまで服用していた薬剤と サプリメントを全部やめ、毎日きちんと朝食を摂ること(多くの便秘の患者さんに共通することですが、この方も朝食を抜く食生活を送っていました)、朝食には、あとで紹介するエキストラバージン・オリーブオイルを用いた「地中海式和食」を摂るよう指導しました。そして、薬剤としては、酸化マグネシウム製剤、化学合成系の下剤、新レシカルボン坐剤を初歩王しました新レシカルボン坐剤は、直腸内に入れると炭酸ガスを発生して直腸を刺激し、便意を促す作用があります。また日常生活の注意として、よく歩くこと(運動すれば腸も動きます)、入浴時には半身浴をしてお腹を温めることなど、まずは自宅で簡単にできることを実行するようにすすめました。

結果この患者は、排便力が改善し、お腹の張りもなくなり、加えて症状が良くなるにつれて思わぬ変化が。表情が明るくなり肌も綺麗に、全身の見た目が明らかに若返ったのです。1〜2ヵ月ごとの通院で、6ヵ月目あたりには吹き出物も減少し、10歳以上若返って見えるようになったのです。

糖質オフダイエットで便秘に!?

会社の検診で、メタボリック・シンドロームと診断され、その解消にと、今流行の糖質オフダイエットを始めたそうです。つまり、炭水化物の摂取をやめ、肉類を多くしたのです。当初は少しずつ体重が減少しましたが、その後に排便障害が出現し、次第に便秘の症状が強くなり、毎日下剤を服用しないと排便が不可能になりました。それとともに腹部膨満感が出現し、いったん減少した腹囲がかえって以前よりも増えてしまったそうです。

このケースでは、まず糖質ダイエットをやめ、食物繊維含有量が多く程エネルギーの食材を中心に摂るように食事指導。また酸化マグネシウム製剤の服用、新レシカルボン坐剤を処方。次第に前述の例同様、症状は改善表情は明るくなり、お腹周りもスッキリ、明らかに見た目も若々しく変化。気持ちも若返ったせいか、服装も今までのいかにもオジサンといったファッションから、今風の垢抜けたものに変わっていきました。

僕の場合、糖質オフダイエットを続けていますが、年齢のせいかやはりお腹周りはダブついたまま。体重やBMI値は標準だがやはりお腹周りの脂肪は気になる。しかし、他にも『高温反復入浴法』を併用しているせいか、排便障害などは生じておらず、正しく行えば糖質オフダイエットが一概に悪いとも言えないのではないかと思う。標準体重や美容体重に近づくと着れる服の選択肢も広がりファッションを楽しみむ事もできるようになるので、体重管理は思わぬ若返りの効果があると言えそうです。

過食を控える

過食を控えれば、単にエネルギー摂取量が減るだけでなく、腸へのストレスが減少し、それがインクレチンの分泌促進にもつながって、結果的には前述のような作用によって、肥満になりにくくなることが示唆されます。ホルモンのレベルで見ても、過食の制限で肥満への道が回避できるというわけです。とにかく重要なのは、過食に夜腸への負担を軽減させること。そうすれば二重の意味で肥満をブロックし、見た目の良さにもつながります。やはり、インクレチンというホルモンの関与を考えると、見た目は腸からなのです。

最近では腸内環境改善を謳う飲料やヨーグルトなどもたくさん出ているので、種類をいろいろ試しながら食べたり飲んだりしている。そのせいか一時期軽い便秘だった僕も腸内フローラが整い排便もスムーズになった。〇〇菌と呼ばれるものは実に種類が多く、毎日全てを摂るのは難しいが、日替わりでいろんなヨーグルトを食べるのは腸にも良いらしい。

ファストフードは月2回程度にとどめておくべき

ファストフードの代表的な食べ物として、まず頭に浮かぶのはハンバーガーでしょう。ハンバーガーは、牛肉のミンチは材料で、赤身肉が中心です。月に1〜2回程度であれば問題ないでしょうが、週に何回も食べるのは控えたほうがいいでしょう。アメリカでは、大腸がんが多い要因のひとつが、ファストフードだと言われています。

とはいっても、ファストフードはお手軽で安い上、中毒性があるような気がしてならない。定期的に食べたくなってしまうものとしては、僕の中でラーメンと肩を並べるぐらいの勢いがあるように思う。それでも、普段はなるべく外食は避け、家でバランスの良い食事を心がけているので、たまにはファストフードも良いかなと思う。

綺麗な肌を保つには、化粧品よりも腸内環境を整えることの方が大事だという。後半には料理研究家直伝の見た目アップにつながる食事のレシピが載っているので参考にしてみるのも良いだろう。