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最近は、始末をつけない大人たちが多すぎやしないか?仕事や人間関係、お金のトラブルなど問題の大小はあっても、人生は、そんなトラブルの連続です。つい、そんなトラブルからは逃げたくなりますが、解決できなかった問題は、「負債」となって残り続けます。こうした始末のつけにくい人生をいかにして生きていくかを説いた書籍。

生きていける場所は必ずある

いわゆる世の識者が、いじめられている人に向かって、今のあなたの居場所だけでなく、世の中は広いのだから、その小さな世界から出れば解決するよ、といくら言っても、いじめを苦に自殺してしまう人は後を絶たない。人生は闘争だ。闘うことが苦手な人もたくさんいると思うが、そういう人がやるべきことはたった2つ。どんな環境でも良いので自分の居場所を作る。そして心のよりどころをきちんと持つことだ。

いじめやなんかに直面している時って、そのコミュニティで自分の居場所がないのはもちろん、ここ以外にも自分の居場所はないと思い込みがち。そこは教師や大人たちがそうじゃないと教えてあげるべきだが、学校という小さな環境が全てな学生にとってはそれも難しい。組織から抜け出すことが負けにつながる社会だが、「負けたっていいんだよ」「逃げて引きこもったっていいんだよ」と僕は言いたい。リア充なんて言葉があるが充実しているかどうかなんて、自分の物差しで測るもの。他人の基準を押し付けられている風潮の方がおかしいと気付くべき。生きていける場所なんてのは探せばいくらでもあることを今いじめられている人たちにわかってほしい。それによって人に迷惑をかけることがあったって、人をいじめる側の人間よりよっぽどマシなのだから。

若さの使い方

本来、失敗してもいいやと勇気だけで前に出るのは、経験の浅い若い時までだ。そのうち、経験を重ねると、今やるべきか出るべきか、勝てる戦争かどうか、などのジャッジができるようになる。それを学ばずして同じような失敗を重ねることが、してはならない失敗なのである。

僕は20代で仕事のやり方で失敗しドロップアウトしたわけだが、その経験から同じような失敗はしないよう心がけている。その為か、物事をやろうとする時、妙に及び腰になってしまい昔のような思い切りの良さ(大学を中退したり、仕事を辞めたり)がなくなっている自分に気づく。学校を辞めても仕事で成功する自信があったり、転職をしてもうまくいく気がしたり若い時の情熱はほぼ思い上がりが同居しているような気がする。

人は誰しも過ちを犯す

大局観のない烏合の衆は、政治家や公的な立場の人が不祥事を起こせば、すぐに辞任して責任を取れと言うが、辞めて住むだけの話では済まないパターンなど世の中にはいくつもある。なのに、今の社会は、そういう人々の不満やキレイな正義感に添うことで始末をつけることばかり。

最近、政治家や企業の不祥事には枚挙にいとまがないが、トップが責任を取って辞任することでことを収束させようと言うだけでいいのかと思ってしまう。電通の女性社員が自殺した事件なんて、人が1人死んでるのにトップと上司が責任取るだけじゃ済まされないだろと思ってしまう。ブラックな体質を持った企業はもっと駆逐されるべきだと思う。それだけ不愉快な思いをしながら働いている人が多かったりするのだから。UberやAirbnbのように顧客が運転手を査定する一方、運転手も顧客をレーティングできるような仕組みを企業の上司と部下社員と会社の間でも多く取り入れていくべき。労働基準監督署にもっと活躍してもらえる土壌の形成が必要だ。

99%の持たざる者

先日のCNNの報道で出ていたが、世界上位62人の総資産額が下位36億人の総資産額と同額だったそうだ。もはや世界の半分はほとんど無一文で、全員束になっても世界の上位1%にも満たない人々の資産と同等に過ぎなくなってしまった。もしその金額を僕が焼き鳥で稼ごうと思ったら、地球上の鳥を全部焼いても多分無理だと思う。ピケティが言うような世代間格差とか、独裁政権の犠牲となっている何処かの国の国民とか、すごいインフレに苦しんでる国の人々とか、世界中には至るところで格差が生まれているが、いよいよ日本で生まれ育った我々の間でも、格差は広がりつつある。

99%の持たざるものとしては格差はいろんなところで感じています。SNSなんかでモデルさんやなんかの生活を見ると、1%の持っている層からお金が流れているのだろうなと思います。あるインスタグラマーはインスタに写真をあげるためだけに超高級車をプレゼントされたと言います。顔面偏差値が高く発信力がある人はそんな役得があるのかと驚かされました。投資家の誰もが10億円の資産があれば年間5000万円ぐらいは楽に稼げると言う。金を動かすだけで、そこにどんどん金が集まる。羨ましい限りだ。

生き方の真実とは何か、このいきにくい世の中で始末のつけ方という視点から社会を読み解く本書。共感できるところが多々あり、うなずきながら読み進めた。